在校生ご家族からのメッセージ


⑥ これまでの日々の生活について


 最後に私のこれまでの日々の生活について少し紹介しておきます。
私は夫といっしょの入国だったので最初の生活の立ち上げから体験しましたが、寮の入寮手続き、口座開設、クレジットカード作成、保険加入、電気水道の開設、携帯電話契約、ネット開設、車の購入などなど乗り越えるべき手続きはたくさんありました。言葉が通じない、日本と比較して丁寧さに欠けるなど、なかなかスムーズに事が進まないこともありましたが、サンディエゴのゆったりと温暖な気候と温和な人たちが気持ちを和らげているのか、いつも「なんとかなる」という気持ちで意外にも精神的には落ち着いていました。

生活が落ち着き、夫が大学に出向くようになってからは、まずはとにかくお友達を作りたくて最初に出向いたのが、UCSDの中で家族向けのアクティビティが用意されているInternational Center でした。こちらで英語もできないくせに会話のサークルに入ってみたものの、見事に会話の内容が聞き取れず、まったく会話に入れない状態にさすがに落ち込んだものでした。そんな私に声をかけてきたのは一人の韓国人女性。話してみると「あれ?私と同じ語学レベル!?」そうです。多国籍国家のアメリカ、私のように英語の話せない人なんてたくさんいるわけです。彼女は英語のできない私を見つけてぜひ、友達になりたいと思ったようでした。「なんだ、英語は完璧に話せなくてもいいのか」と開き直ってからは、International Centerでの料理教室、クラフトサークルなど様々なアクティビティに参加し、そこで出会った日本人の方からコミュニティカレッジに無料で受けられる英語のクラス(ESL)があることを教えてもらい、そこから今度はコミュニティカレッジでESLに通っていました。そこで英語を学ぶことはもちろん、たくさんの国の方と出会えたことでいろんな文化を知り、自分の視野を一気に広げられたことは本当にいい経験となりました。コミュニティカレッジについてのHPを以下に載せておきます。
http://www.sdccd.edu/

そして、「サンディエゴにいるうちにできる限りの経験をして日本に帰ろう!」と思い始め、日本人向けのフリーペーパーの「San Diegoゆうゆう」や「Lighthouse」(日系スーパーで配布)で紹介されている様々なアクティビティをチェックして、いろんなものに目を向けていました。日本では遠い存在だったサーフィン、ゴルフも輝く波しぶきと海に面した最高のグリーンをすぐ目の前にして「やらないわけにはいかない!」と果敢にチャレンジ。そんな中、いつものごとく「ゆうゆう」で日本人サポートグループの料理教室を発見し、さっそく参加。そして、その参加者の中でDoulaというお仕事をされている方と出会いました。Doulaとは日本では聞き慣れない職業ですが、女性の妊娠中から、出産、産後までをサポートするお仕事のことです。日本で保健師として赤ちゃんの健診に携わっていた私としてはとても興味深いお仕事だったので、さっそくその方とコンタクトをとり、詳しく話を聞かせていただくことができました。
お名前は若山貴代さん、日本人女性が海外での妊娠、出産に対して抱く不安な気持ちに寄り添ってサポートし、みんなを笑顔に変えていきたいと強く願われており、パッション溢れるその姿にすっかり魅了された私は貴代さんのお手伝いを始めさせていただくこととなりました。サポート内容はマタニティヨガ、出産に安心して臨めるように夫婦に向けてのEducationクラス、妊婦さんのためのマッサージ、そしてお産の立会い、産後の母乳サポートと産婦さんの体のケア、赤ちゃんのケアとお世話のアドバイスなど、妊婦さんとお母さんたちが不安に感じるあらゆることに対応されていました。貴代さんに出会うことで、きっと多くの方が海外での妊娠・出産を前向きに捉えられるのではないでしょうか。実際に貴代さんのお手伝いをさせていただき、心から幸せに赤ちゃんを迎えるご家族を何人も目にすることができました。そういう私も貴代さんと出会ってから、妊娠について前向きに考え始め、この度、赤ちゃんを授かることができました。現在、お腹に宿っている赤ちゃんをアメリカで出産して帰国する予定です。ぜひ、これからサンディエゴで生活する予定のご家族にも広く、貴代さんについて知っていただいて、サンディエゴという異国の地であっても日本と同じように安心して新たな家族を迎えてほしいというのが今の私の願いです。貴代さんの活動内容の詳細についてはこちらをご覧ください。

とても長文になってしまいました。ここまで読んでいただいた方に本当に感謝しなければ・・・。とは
いえ、私としてはまだまだサンディエゴの魅力については書ききれないほどです。ただ、海外生活をあんなにも嫌がっていた私がここまでサンディエゴを大好きになり、異国の地で新たな家族を迎える決心をするまでに至った経緯を読んでいただくと、いかに魅力の詰まった街なのかということがおわかりいただけるかと思います。
ここまで読んで気づかれたかと思いますが、日系スーパーが3店舗あり、100均まで存在する、更に日本人をサポートするグループがある、などサンディエゴにはそれだけ多くの日本人が在住しています。そして、私もこちらで生活する日本人の方を始め、いろんな国の方とのたくさんの出会いがあったからこそ、なんとか生活の立ち上げからここまで充実した日々を送るまでに至りました。言葉が通じない、母国とシステムが異なるなど何かしらの不便な思いをみなさん経験しているからこそ、周りを助けようという精神を当然のように持たれ、助けられた方もまた別の方を助けていくという良い循環をここで感じました。みなさんがサンディエゴに来られる時もけっして孤独になることはありません。むしろ日本にいるときよりも人の温かさを感じることができるかもしれません。
というわけで、こんな英語の話せない小心者の平凡主婦でも存分に楽しめる街なので、みなさんにもきっと想像以上に楽しいサンディエゴライフが待っていることと思います。どうか、安心してサンディエゴの地に降り立ってきてください。Have a great time in San Diego♪

① 治安について

② 住環境について

③ 食生活について

④ 服装について